ポルトヨーロッパ・仮面ライダー響鬼ショーレポート

さて、特撮ファンの間でそのマニアックさが話題になってましたポルトヨーロッパの特撮ショー。

去年のデカレンジャー&宇宙刑事ギャバンに並ぶ共演物として、今年は仮面ライダー響鬼&キカイダーです。
とにかくキカイダーというキーワードと29話までの響鬼の好きさ加減に、我輩我慢できずに行って来てしまいました。

なお、節々で以下の単語が出ますがこのように理解してください。
「TV版」…29話までの響鬼
「井上版」…30話から、少なくとも33話までの仮面ライダー響鬼



まず入り口で響鬼からお子さん達に素敵なプレゼント。

オロナミンCです。子供へのプレゼントが。
ええ、公式サイトでも広告が載ってた通り、提供はオロナミンCの大塚製薬ですから。

ちなみにお父さんお母さんや大きなお友達はスタッフのお姉さんからもらいました。

…いいじゃないか、響鬼からもらったって。


お前、欲しがったんじゃないだろうみね。


入場後しばらくして「たちばな」店員服のお姉さんが登場。

いや…ここまで地味な格好の司会のお姉さんてのは、特撮ショー史上初めてじゃないだろうか?

お姉さんの説明後、舞台は真っ暗になっておどろおどろしい雰囲気に。

古びた建物の立ち並ぶ(お化け屋敷のような)風景の中、のっそりと現れる黒服。
そして黒服の導きによって井戸の中から童子と姫が出現。
いざライブで見ると子供の夢に出てきそうな雰囲気は満点です。




TV版のように童子と姫の男女の声が入れ替わってないのがちょいと残念。井上版の影響?


会場の子供達を魔化魍の餌食にしようと客席を襲う童子と姫。

その時、鳴り響く変身鬼笛・音笛と共に、客席の左右後方からさっそうと登場する威吹鬼と轟鬼。


童子と姫を音撃しようとする二人ですが…その時鳴り響く懐かしき笛の音に苦しみだします。


そして現れるプロフェッサーギルと、ダークロボット「ウーハー」。
ダークロボットというよりはデンジマンのベーダー怪物に見えるという突っ込みはこの際なしだ!


音撃の通じない(ロボットだからだけど)相手にたじろぐ二人の頭上に一陣の風と共にアカネタカが飛来!ひるむダーク軍団!


「俺の相棒さ」
決めゼリフと共に響鬼も登場。音撃が効かなければ何度でも倒せばいいと、実に頼もしい台詞で二人を励ましつつ敵を退場させます。


一息ついたところで威吹鬼・愛のテレフォンタイム。
会話の中でで、ちゃんと柴又のたちばなから和歌山まで出張って来ているといういい雰囲気が出てます。
(本当は和歌山には和歌山担当の鬼がいるんだろうけど)



この時、轟鬼に携帯を渡す際に客席の方に落としてしまうハプニングが!
さすが機械に弱い響鬼さん。


それ、違うよきっと。


だが、そんな響鬼達を見つめる謎の影が…


場面は変わり、再び童子と姫の前にウーハーとギルが現れ音撃を浴びせます。
「この悪の音撃はお前達に力を与えるのだ!」


童子達を追って来た威吹鬼と轟鬼ですが、パワーアップした童子達にも音撃は効かなくなり絶体絶命!


そこにまた懐かしきアコースティックギターとトランペットのメロディーが響きます。


これも当然のように、中央館のてっぺんに「あの二人」のシルエット!

これじゃよ!この登場を見るために我輩はここまできたのだ!

そして現れるキカイダー&ゼロワン!


管楽器と弦楽器、新旧タッグのコンビネーションに形勢は逆転しますが、すでに育ち切った一反木綿が飛来!
「まだお前達(キカイダー)の良く知るあのお方がいる」と言い残してウーハー達は去ります。

響鬼が危ない?!


その頃、響鬼の前にハカイダーが出現。


このあたり、ゆとりのある渋さ満点のハカイダー対飄々とした響鬼の会話が面白いです。


数の不利もなんのそのな響鬼ですが、切り札を出すハカイダー。
実はここにいるプロフェッサーギルは本物ではなく、ハカイダーの作り出した最強のアンドロイドだった!

ウーハーの音撃を浴びたプロフェッサーギルは正体を現します。

その名は「ギーラー」!

…これもなんとなくシャドウロボットのようないでたちです。
ハカイダーはシャドウの用心棒してた間にすっかりシャドウのセンスに染められてしまったようです。



そのパワーに押される響鬼ですがキカイダーや威吹鬼らが到着。



宿命のライバル達がここに再会!そして新旧のヒーロー達がここに勢ぞろい!



「仮面ライダー・響鬼!」
「キカイダー!」
「キカイダー・ゼロワン!」
「仮面ライダー・威吹鬼!」
「仮面ライダー・轟鬼!」





まあ、仮面ライダーというのはやっぱり無理もあるが。

ついに勢ぞろいしたヒーロー達と悪との総力戦。


弦楽器コンビがダーク兵を追い詰める!



響鬼の火炎弾が炸裂!


轟鬼が華麗に宙を舞う!


ライバル、再び激突!


威吹鬼、童子を相手に華麗に立ち回り。


再び一反木綿が飛来するも…


威吹鬼の烈風によって一反木綿を撃破!


井上版で失われた大切な物が今ここで蘇りました。
やっぱ威吹鬼はスマートさの中に秘めた強さがないと!

つーか井上氏、マジで銃撃ヒーローが嫌いなのか一気に弱くされてるからなあ。


威吹鬼に限らずだけどね。


デンジエンドとブラストエンドが炸裂!



…しょぼ。

ここは高所からのトランポリン飛び降りを期待したかったけど、最後にキメポーズ取れなくなっちゃうしな。
例え音激が通用しなくとも、響鬼の破壊力はダークロボットをも物ともしない!



残るはハカイダーのみ。

だがかつてキカイダーらを苦しめたハカイダーはそう簡単にはいかない。


「ハカイダーショット!」


そこに予想もしなかった助っ人、斬鬼さんが出現、列雷でハカイダーを一撃!

「轟鬼ぃ、お前のやり方でやれっていつも言ってんだろ」
轟鬼君大喜び!


「悪いな響鬼、おいしいとこ貰ってくぜ」
いや、ホント。美味しいとこもってきすぎです。斬鬼さん。


追い詰められたかと思われたハカイダーだが、更なる反撃で響鬼達を跳ね返した!



「俺は魔化魍となったのだ!見よ、俺の野望の深さを!」

ロボットがどうやって魔化魍になるのかと思われますが、ハカイダーには一応生身の部品(脳)も使われてるのでありえなくもない!


そして現れた、ハカイダーの最終形態?!

その正体は大クラゲ、和歌山の地方に言い伝えられた妖怪である…らしい。


ださっ!なんだコレ!これラスボス?


いや、そうかもしれんが。
魔化魍ってのは元々その地域に根付いた妖怪が出てくるもんなんだからいいのだ。
これこそ響鬼ワールドなのだ!たとえ子供からブーイングが出たとしても、都内に脈絡もなく火車が出現する方が変なのだ!

わかりますか~わかってくれますか~井上大先生さんよう。


妖怪って言うか、まあ、普通に出るらしいけどね大クラゲ。


大クラゲの攻撃が六人を襲う。
だが、キカイダーが轟鬼を、ゼロワンが威吹鬼を、斬鬼が響鬼をかばって倒れる。

斬鬼さん、後遺症ある体なのに…


弦楽器と管楽器はそれぞれ相方いるのに、斬鬼さんいないと響鬼はひとりぼっちだみからね。


3人の身を挺した犠牲に、立ち上がる響鬼たち。

音撃鼓をセットし、3人でのセッション攻撃開始!


何気に一人安全圏から音撃する威吹鬼。さすがだ。


ついに倒れる大クラゲ。

戦いは終わり、ヒーロー達に別れの時がきます。


「俺達は!スーパーヒーローだ!」


その後は握手会って事で、再びヒーロー達の登場。


マスクとか下敷きを買ったお子様達だけの特権と知りながら、我輩もすぐさま買って並びたい気持ちで一杯だったさ。



ホントに行きそうだからやめろみ!

総評

屋内という事を生かして、魔化魍と戦う不気味な雰囲気は良く出ていました。

音撃戦士が3人も揃ってるんだから普通なら楽勝できる童子達にも、
ウーハーの悪の音撃を絡ませて普通には倒せなくなる事で敵側の協力体制も印象付けます。

というか中盤以降はハカイダーの存在感がありすぎたり、
BGMもキカイダーで使われていた楽曲がふんだんに使われていたりで、
すっかり敵はダーク破壊部隊メインなイメージ。

ワイヤーで空を飛ぶ一反木綿や大クラゲの登場でかろうじて響鬼ワールドに引き戻してくれましたが(笑)

キャラクターの会話やしゃべり方にしても、脚本家や演技指導が相当一生懸命やってるらしくて、
魔化魍の男女声以外は違和感ありません。
(声そのものが違うとかいうのは置いといて)


その分キカイダー達の登場時以外の印象が薄いのですが、
元々キカイダーの個性が変身前の姿に集中してるせいもあります。
まあキャラクター性はハカイダーと合わせて3等分って事に(笑)。


とにかく以前からそのマニアックなシチュエーションには定評のあるポルトヨーロッパらしく、
決して後楽園のショーには劣らない(ワイヤーアクションなど勝ってるとさえ思えるとこも)ショーでした。

そして何よりも3人に加え斬鬼さんまでも登場して戦うなど、劇場版になかったカタルシスがちゃんと味わえました。
そう、決して一人で戦うんじゃないんですよ、鬼達は。

以前のポルトのショーを直接見たわけでもないので比較とかはできませんが、思い切って行ってみて良かったです。

…しかし、愛知万博も最終日近いってのにそっちを完全にシカトしてこれを見に行く我輩も我輩だと。

私事ながら、LS-1という廉価なデジカメの限界を味わいました。
普通の明るさのとことかならいいんだけど、屋内の劇場とかだと動く被写体はまともに取れませなんだ。
アカチャン需要で親父殿がジャパネットにうまく釣られて買ったデジタルビデオカメラがなければ、
ここまでの写真やレビューはできませんでした。

ついでに、シアターに飾ってあった人形達。

中にはショーで使われたとも思えない、動きのなさそうなロボ達が…あるのはいいんだが、このラインナップの片寄りはなんなんだろう。





獣将ファイターなのに、バトルカークだけいないし。


こちらは表にあったブレイド。
中のロボ軍団に比べればまだ自然だなあ。今見るとブレイドも意外とカッコイイし。



こんとんたうんへ戻る