大解説!「新 仮面ライダーSPIRITS」(2)

さて、今日は第2回目。
突如始めた「新 仮面ライダーSPIRITS」の話ですが、いきなりマニアックな話ばかりでついてこれない人ばかり、あるいはわかる人はとっくに「新 仮面ライダーSPIRITS」買ってて「今更何言ってんだこのアホ」と思う人もいそうだけど、とりあえずやるだけの事をやっちゃいます。
普通にエロ絵描いてる方が喜ぶ人いるんじゃないかみ。
いいのー!もうテキストは書ききっちゃったんだからうpするだけなのー!SPIRITSの時は我慢もしたが旧一号ライダーがらみとなれば黙っていられないのー!
らいな様、こういうのを「知識をひけらかしたがるマニア」と言います。
忘れないうちにメモしておきますです。
人を珍獣みたいに言うな!
今や世界的にも珍しくない生き物だみけどね。
まあ今回はわかりやすい話として「新 仮面ライダーSPIRITS」の中で書かれるライダーのアクションについて語ります。
わかりやすいのかみ、それ。


本郷ライダーに関しては特にこのようにスチール写真を彷彿とさせるカットが多い。


第二号・ライダーアクションへのこだわり。

「仮面ライダーSPIRITS」本編上でのライダーアクションは割と漫画的エフェクトをかけられている物が多い。特撮番組上の動きを「そのまま」マンガにしてもカッコ良く見えなかったり、要するにマンガにはマンガに適した描き方があるわけだし、マンガで「再現」すべき物ってのはもっと他にあるわけだったりするわけで。

既刊の中でもアレンジ具合が顕著な物としては竜巻を巻き起こし敵を投げ上げる「ライダーきりもみシュート」

(「SPIRITS」4巻より)

プロペラ状に体を回転させて空中を舞い飛ぶ「V3マッハキック」など。特にV3の技は風見志郎のイメージ的にも派手なアクションが多いため村枝氏のアレンジも際立っている。

(「SPIRITS」1巻より)

またSPIRITS13巻にて登場した「V3火柱キック」は番組本編未登場で設定上のみにあった「V3・26の秘密」の一つだが、V3が命と引き換えに放たれる事もありエフェクトはSPIRITS史上最大級だった。

このように村枝氏はあくまで「漫画」として描く事を重視するスタイルではあるのだが、例外的に写実的に描かれるのが「旧一号ライダー」がらみのアクション。

 

初期ライダーは特に技自体あまり多くなく、漫画的エフェクトがかかるのもトカゲロンを倒した「電光ライダーキック」くらいでそれも番組本編を逸脱するようなレベルではない。

初期ライダー作品のアクションでよく見るのは斜めに打ち下ろすようなパンチの動きで、V3あたりまでは殺陣の基本ポーズとも言える。
これらの動きがマンガの中で再現されているライダーは「SPIRITS」上でもそうはいない。

 

死神カメレオンが倒された時にガラスが割れたエフェクトが入った所などもしっかり書かれている。

 

強敵ゲバコンドルとの戦いで一敗地にまみえるライダーの情けない姿も。

現代では「日の丸ポジション」として、構図的には良くない例とされるど真ん中配置。
が、これぞヒーローポジションなのである。

このやられた敵が坂を転げ落ちるシーンとか、土手などでライダーごっこをやった大きな諸兄にはこういう事をやった人もいるのではないだろうか。

 

そして旧一号ライダーを語る上で外せないのが「バイクに乗りベルトの風車に風圧を受け変身する」シーン。
ライダー好きな絵書きとして、一度はこういうのを書いてみたいと思う。

これら旧一号アクションへのこだわりは「仮面ライダーSPIRITS 13巻」ZXとバダン大首領(旧一号体)との闘いなどでも見られ、「宙返りをしつつ空中で逆方向へターンし、さらにキックする」という初期のライダーキックを「空中を蹴って反転」する事で見事に漫画上で再現していた。


(「SPIRITS」13巻より)


さらに余談だがかの島本和彦も「炎の転校生」の主人公・滝沢昇の必殺技「滝沢キック」に同様のエフェクトを持たせていたが、「マンガかアニメか特撮でなければできない必殺技だ!」としてそのメカニズムについてはごまかしていた物である。

まあこういうのは知らない人は全くわからない、また時には冒頭で語ったように徹底的に「漫画」化してしまった方が効果的な場合が多いと思うのですが、、そこかしこに「原点」への作者のこだわりが感じられるのですよ。
つーか「空中を蹴る」ってのも十分ドリーム入ってんじゃないかみ。
原理主義者という事ですね、わかります。
あのね、それあまりいい言葉じゃないから軽々しく使っちゃだめ。

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